【医療大麻の真実】大麻に含まれるテルペンとは?効果・種類・アロマとの違いを徹底解説
世界的に大麻の研究が進むなかで、自分が文献や現場の話を追いかけていて感じるのは、大麻が注目されている理由はTHCやCBDだけではないという点です。
レモンのような爽やかな香り、森の中にいるような清々しさ、ラベンダーのような落ち着く香りなど、植物にはそれぞれ独特のアロマがあります。この香りの正体として語られることが多いのが、テルペンと呼ばれる天然成分です。
大麻にはこのテルペンが豊富に含まれていて、香りを作り出すだけでなく、リラックスや気分の安定、炎症に関わる働きがある可能性が海外の研究やレビュー論文で報告されています。(引用:British Journal of Pharmacology)
また、テルペンとカンナビノイドが一緒になることで作用の出方が変化する、いわゆるアントラージュ効果という考え方も広く語られています。
この記事では、代表的なテルペンの種類や香りの違い、どんな植物に含まれているのか、そして医療分野でどのように語られているのかについて、自分が調べてきた内容を整理しながら紹介します。
目次
1:テルペンとは何か?大麻の“香り成分”が医療で注目される理由
これまで大麻の働きについては、THCやCBDなどのカンナビノイドが中心に語られてきました。ですが、近年の文献を見ていると、香りの元になるテルペンも大きな役割を持っているのではないか、という見方が増えているように感じます。
テルペンは、植物がもともと備えている二次代謝産物のひとつで、外敵から身を守ったり、受粉を助ける昆虫を引き寄せたりするための成分とされています。(引用:Secondary metabolite)
香りの特徴だけでなく、気分の落ち着きや集中しやすさ、リラックス、炎症に関わる可能性があると報告されることもあり、大麻が「ただ香る植物」ではなく、より複雑な働きを持つ存在として見直されている理由のひとつになっていると感じます。
テルペンの定義と基本構造(モノテルペン/セスキテルペン)
- モノテルペン:柑橘やミントに多く、軽く立ち上がる香り
- セスキテルペン:ウッディやスパイシーに多く、落ち着きのある深い香り
テルペンは、植物や果実、樹木、ハーブなどが放つ香りの主成分で、炭素と水素からなる化合物のグループとされています。ひとことで言えば、植物が持つ「香りの設計図」のような存在です。自然界には数百種類以上のテルペンが見つかっており、大きく分けると上の2タイプに分類されることが多いです。(引用:Terpene)
この2つの“設計図”の組み合わせによって、それぞれの植物や大麻の香りの個性が生まれていると考えられています。
カンナビノイドとの違いと関係性
カンナビノイド(THC・CBDなど)は、脳や神経に作用して痛み、睡眠、気分に直接関わる成分として研究されています。それに対してテルペンは、香りや風味を通して気分や体のリズムに影響を与える可能性があるサポート役に近い存在として語られることが多いです。
自分の感覚で言うと、THCが「エンジン」だとすれば、テルペンは「走り方を調整するチューニング」のようなイメージです。同じTHC量でも、含まれるテルペンが違うことで体感が変わると感じる人も多く、よく語られる違いとしては次のようなものがあります。
- 軽く気分が上向きになる
- ゆったり落ち着く
- 集中しやすくなる
また、テルペンがカンナビノイドの吸収や受容体の反応に影響する可能性も、いくつかの研究で示唆されています。(引用:British Journal of Pharmacology)
香りの違いがそのまま体感の違いとして感じられる背景には、こうした組み合わせの働きがあると考えられています。つまり、大麻の働きはTHCやCBDだけではなく、テルペンと一緒になることで“その品種らしさ”が立ち上がってくる、という見方が主流になりつつあるように感じます。
アントラージュ効果(相乗作用)の基礎
アントラージュ効果とは、複数の成分が同時に働くことで、単体では得られないバランスの良い作用が生まれるという考え方です。
大麻の文脈では、THCやCBDなどのカンナビノイドに、リモネンやミルセンといったテルペンが加わることで、心身への働き方が変化する可能性があるとされています。
たとえば、リモネンは明るく前向きな気分をサポートしやすいテルペンとして紹介されることが多く、ミルセンは深いリラックス感や休息を促しやすい性質があるとされています。ピネンには、ぼんやりしにくい穏やかな落ち着きを支える方向で働くのではないか、という見方もあります。こうした個々の特徴が組み合わさることで、ひとつの“調和した作用”として立ち上がってくる、というイメージです。
このような組み合わせによって、大麻は“強さだけ”ではなく、作用の出方がより穏やかで自然に感じられることがある、と報告されています。痛みや気分の揺れ、ストレスなどに対して、優しく働きかける可能性があると語られる背景にも、この相乗作用の考え方があります。
つまり、アントラージュ効果とは、大麻という植物が持つさまざまな成分が協力し合うことで生まれる、全体としての調和した働き方を指す概念だと自分は理解しています。
このあと紹介する表では、主要なテルペンについて「香り・含まれる植物・医療分野で語られている作用・相性の良いカンナビノイド」を整理しています。同じTHCやCBD量でも、組み合わさるテルペンによって体感が変わると言われている理由が、少しイメージしやすくなると思います。
2:テルペンが体に働く仕組み──脳・神経・免疫への影響
| テルペン名 | 香りの特徴 | 含まれる植物 | 主な医療的作用 | 相性の良いカンナビノイド |
|---|---|---|---|---|
| リモネン (Limonene) | 柑橘系の明るい爽快感 | レモン、オレンジ、グレープフルーツ | 抗不安・抗うつ、気分高揚、ストレス緩和 | THC(前向きな多幸感と集中)、CBD(気分安定) |
| ミルセン (Myrcene) | 甘く土っぽい、ハーバル | マンゴー、タイム、バジル、ホップ | 鎮静・鎮痛、筋弛緩、睡眠の質向上 | CBD(リラックス増幅)、THC微量(就寝前向け) |
| ピネン (α/β-Pinene) | 森林のような清涼感、シャープ | 松葉、ローズマリー、バジル | 抗炎症・抗菌、気道サポート、集中・記憶の維持 | THC(過度な高揚をバランス)、CBD(クリアな鎮静) |
| リナロール (Linalool) | フローラルで柔らかいラベンダー調 | ラベンダー、ベルガモット、コリアンダー | 抗不安・鎮静、筋弛緩、ストレス緩和 | CBD(不安低減の相乗)、THC微量(緊張緩和) |
| β-カリオフィレン (β-Caryophyllene) | スパイシー、胡椒・クローブ様 | ブラックペッパー、クローブ、シナモン | 抗炎症・鎮痛、ストレス緩和(CB2受容体に直接作用) | CBD(抗炎症の強化)、THC(痛みコントロール) |
| フムレン (Humulene) | ウッディで香ばしい、ややビター | ホップ、コリアンダー、ジンジャー | 抗炎症・抗菌、食欲抑制 | CBD(炎症・食欲コントロール)、THC少量 |
| テルピノレン (Terpinolene) | 柑橘+ハーブ+針葉樹のミックス | クミン、りんご、針葉樹 | 抗酸化、軽い鎮静、気分リフレッシュ | THC(創造性UP系で日中向け)、CBD(バランス) |
| ネロリドール (Nerolidol) | ウッディで甘い、ややフローラル | ネロリ、ジャスミン、ティーツリー | 鎮静、抗炎症、皮膚透過性の補助 | CBD(ナイトタイムの鎮静)、THC微量 |
3:大麻×テルペンの相乗設計:症状に合わせて“効かせ方”を最適化する考え方
自分が現地で農家さんやユーザーの話を聞いてきた限りでは、大麻の体感はTHCやCBDの量だけで決まるものではなく、含まれるテルペンの組み合わせによって心と体の感じ方が大きく変わることが多いと感じています。この“調整の部分”になっているのが、カンナビノイドとテルペンの組み合わせです。また、一般的によく紹介される品種の系統(インディカ・サティバ・ハイブリッド)も、体感に影響する方向性として語られています。
- インディカ系:体の緊張がゆるみやすく、落ち着きや休息をサポートすると言われる
- サティバ系:気分が上向きになりやすく、思考が軽くなる方向と言われる
- ハイブリッド:その中間でバランスを取りやすいとされる
こうした傾向は、どのテルペンとカンナビノイドが組み合わさっているかによって、さらに変化すると考えられています。公開されているレビュー論文でも、ミルセンは体の緊張をほぐしやすい傾向が紹介されることが多く、リモネンは気分の明るさと関連する可能性が触れられることがあります。(引用:British Journal of Pharmacology)
つまり、自分の経験では、大麻の“合う・合わない”はTHCの強さだけではなく、テルペンとカンナビノイドのバランス設計によって左右されやすい印象があります。
ここでは、代表的なテルペンの特徴をもとに、症状別にどのタイプ(Indica / Sativa / Hybrid)が選ばれやすいかをまとめています。より詳しい解説を知りたい方は、以下の記事も参考になると思います。
不安・ストレス:THC(Indica / Hybrid)+リナロール/リモネン
- 頭の中が落ち着かない時
- 緊張しやすい時
- ストレスで気分が沈みやすい時
リナロールはラベンダーに多く含まれる柔らかい香りが特徴で、レビュー論文でも“気分の落ち着きと関連する可能性”が触れられることが多い成分です。(引用:University of Vienna)
この香りがTHCの強い高揚感をやわらげ、心の緊張がほどけていくような安心感につながる、と感じる人は多い印象です。
リモネンが多い品種では、柑橘のような明るい香りが加わり、気持ちを軽く前向きにする方向へサポートしやすいと言われています。レビュー研究でもリモネンは「気分の明るさと関連する可能性がある」と紹介されることがあり、リナロールとの相性は良いと感じるユーザーが多いです。
こうした場面では、この組み合わせがよく選ばれている印象があります。THC主体でも不安を強めにくく、静かな多幸感と軽い集中を両立しやすいところが特徴です。
不眠・過緊張:THC(Indica)+ミルセン/リナロール
- ストレスで眠れない夜
- 考え事が止まらないとき
- 体の緊張が強いとき
ミルセンはマンゴーやレモングラスに含まれる落ち着いた香りが特徴で、レビュー論文では“深い休息と関連づけて語られることが多い”成分です。(引用:Molecules(MDPI))
リナロールを組み合わせると、柔らかい香りが重なり、神経の高ぶりがゆっくり静まっていくような穏やかさが生まれることがあります。THC主体のインディカ系と相性が良いとされ、寝つきの悪さをサポートしたい場面で選ばれやすい印象があります。
慢性痛・炎症:THC(Indica / Hybrid)+β-カリオフィレン/フムレン
- 関節の違和感
- 筋肉のこわばり
- 慢性的な炎症に伴う不快感
β-カリオフィレンはブラックペッパーに多く含まれるスパイシーな香りが特徴で、“CB2受容体との相互作用の可能性が示唆される”と紹介されることがあります。(引用:British Journal of Pharmacology)
フムレンを組み合わせると、ウッディで落ち着いた香りが深まり、重だるさを静めたい場面で選ばれることが多い印象です。インディカやハイブリッドとの相性が良く、ゆっくり沈むような落ち着きがほしいときに使われやすい組み合わせです。
集中・記憶サポート:THC(Sativa)+ピネン
- 仕事や勉強に集中したいとき
- 気分を整えながら頭をクリアにしたいとき
- 日中にリフレッシュしたいとき
ピネンは松の葉に含まれる清々しい香りが特徴で、“思考のクリアさと関連する可能性がある”とレビューで紹介されることがあります。(引用:British Journal of Pharmacology)
THCと組み合わせることで、軽い多幸感を保ちながら、頭がすっきりする“静かな覚醒”に近い体感になるという声を現場でもよく聞きます。日中の作業と相性が良く、サティバ系でよく選ばれる印象があります。
うつ傾向・意欲低下:THC(Sativa / Hybrid)+リモネン
- 気持ちが沈みやすいとき
- やる気が出ない朝
- 気分をリセットしたい午後
リモネンはレモンやオレンジの皮に含まれる明るい香りが特徴で、“気分の明るさと関連する可能性がある”とレビュー研究で触れられることがあります。(引用:National Institutes of Health)
THCと組み合わせると、軽やかで持ち上がる方向性のハイになりやすく、気分を切り替えたい場面で使われることが多い印象があります。サティバ系やバランス型ハイブリッドとの相性が良く、日中の気分のサポートとして選ばれやすい組み合わせです。
4:初めての使用ガイド:時間帯・摂取量・失敗しない使い方
大麻を初めて体験するときに意識したいのは、僕自身の経験でも「少量からゆっくり始める」「落ち着いた環境で使う」「安心できる人と一緒にいる」という3つの基本でした。THCの感じ方には個人差が大きく、わずかな量でも思った以上に強く感じる人がいるため、最初は1〜2口だけ吸って5〜10分ほど静かに様子を見ることが安全だと考えています。過去のレビュー研究でも、初回は少量でのスタートが推奨されることがあります。(引用:カナダ研究チーム)
- 日中:サティバ系(リモネン・ピネンなど)が含まれる品種は、頭を軽く整えたい時に選ばれやすい
- 夜間:インディカ系(ミルセン・リナロールなど)が含まれる品種は、落ち着きや休息を求めたい時に向きやすい
また、使う時間帯によって体験が変わりやすいと感じています。吸い込む際は肺にため込まず、深呼吸するように自然に吸うと落ち着いて体の反応を確かめられます。喉や口の乾きは起こりやすいので、こまめな水分補給も大切です。もし不安感や動悸が出た場合は、無理をせず深くゆっくり呼吸し、静かな場所で落ち着くのが良いと感じています。こうした対応が役立つという報告も専門レビューで触れられています。(引用:欧州臨床レビュー)
5:テルペンを理解すれば大麻がさらに楽しくなる
大麻を使っていて感じる「今日は落ち着く」「これは気分が軽くなる」といった違いは、僕自身の経験では香り成分であるテルペンの影響が大きいと考えています。大麻をただの嗜好品としてではなく、その日の自分に寄り添ってくれる“リラックスツール”として受け取れるようになるのは、この香りの仕組みを理解したときだと感じています。
THCやCBDの量だけでは説明しきれない体験の差があり、その背景には香り・気分・体感のつながりを調整するテルペンが関わっていると語られることが多いです。自分がなぜ特定のストレインを心地よく感じるのかという理由が、香りのタイプを知ることで自然と見えてくるようになります。
強い作用だけを見るのではなく、香りの特徴や相性を理解しながら選べるようになると、大麻の体験がより穏やかで豊かなものに変わると感じています。自分にとって心地よい香りを知り、その日の気分に合わせて選べるようになることは、楽しみ方を広げるひとつの方法だと思います。
少しずつ知識を深めながら、自分に合った心地よさを探していく時間そのものが、大麻の魅力をより深く感じられる一歩になるはずです。
※この記事は2025/10/18に公開した情報になります。
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