ニューヨークでホームレスになった時、大麻が助けてくれた話(3-1)

ニューヨークでホームレスになった時、大麻が助けてくれた話(3-1)

公開日:2025年12月08日(月) / 最終更新日:2026年01月04日(日)



「そんなもん捨てろよ、人生終わるぞ」

ニューヨークに移住して3年目。一時帰国中に、突然ニューヨーカーの元嫁から離婚を告げられた。理由は説明されず、数日間まったく会話もない。意味がわからないまま鬱が発病し、毎日家に引きこもっていた。それでも帰りのニューヨーク行きの便の日になると、母親に背中を押されるように空港へ向かった。ホームレス同然の状態になる現実を飲み込む暇もなく、再びニューヨークへ戻ることになった。

数週間だけ、元同僚の友達が「リビングのソファでよければ泊まっていい」と言ってくれたので、お世話になることになった。30歳の大人が、友達の家のリビングで横になり、窓の向こうの月を見つめながら、「これは夢なのか現実なのか」と考えていたら、月が消え、気づけば朝日が昇っていた。眠気も食欲もない。でも心配をかけたくなかったから、彼らの前では明るい自分を演じていた。

だけど夜になると現実が押し寄せる。食べられない、眠れない日が続き、ふと「もういっそブルックリンブリッジから飛び降りてしまおうか」と思うようになった。人生を変えてくれた街・ニューヨークで終わるのも悪くない。そんな風に本気で考え始めていた頃、元嫁から連絡が来た。「さすがに心配してくれてるのか?」と思ったら、そのメッセージにはただ一言、「あなたは精神科に今すぐ行くべき」とだけ書かれていた。

鬱が自分を追い詰めて精神科に連れていった

元嫁はもともとうつ病を抱えていて、毎日決まった時間に抗鬱剤を飲んでいた。「鬱は治らないから、一生付き合うのが辛い」とよく言っていた。それは決まって薬を飲み忘れた日の言葉だった。それに「あなたの性格を見てると鬱になりやすそうで心配」と何度も言われていた。でもそのたびに「鬱なんて気持ちの問題だろ。俺は大丈夫」と言い返していた。

しかし実際に鬱になってみると、想像をはるかに超えた地獄だった。

食べられない、眠れない、やる気が起きない、頭に浮かぶのはネガティブなことばかり。1週間以上そんな状態を続けた自分はもう限界だった。「この地獄と一生付き合うしかないのか」と思い始めていた。

「とにかく、この鬱を解決したい。」

その一心で、家の近くにある日本人医師が診察する精神科を調べた。なぜ精神科に行こうと思ったのか、今でも正確には説明できない。ただ、当時の自分は、眠れない・食べられない・不安で壊れていた。

初めて抗鬱剤を手にしたあの日

自分はメンターの影響で、同年代よりも早く深く考える癖があったし、質問される内容も想像がついていた。でも、どんな言葉を交わしたところで、本質は解決しないとも思っていた。理解の問題ではなく、体もメンタルもコントロールできなくなっていたからだ。ただ「薬が必要だから来た」。それだけだった。

30分ほど話すと、「近くの薬局で抗鬱剤が受け取れます」と言われ、処方箋を手にして診療所を足早に出た。薬局で抗鬱剤を受け取り、「これで少しは落ち着く」と思った。そのタイミングでニューヨーカーの友達から電話が鳴った。今の鬱の状態と薬を受け取ったことを話すと、電話越しに怒鳴られた。

「今すぐ家に来い」

抗鬱剤を選ぶか? 大麻を選ぶか?

住んでたクイーンズからブルックリンまでは電車で1時間以上かかるけど、外を走るのでマンハッタンのビル群が綺麗に見るのがエネルギーがもらえてる気がして好きだった。だけど、この日は鬱のせいでぼんやりしていたせいか、ニューヨークに飲み込まれて死にたい気分だった。最寄りの駅に到着すると友達が迎えに来てくれていて、その顔を見た瞬間に少しだけ安心した。

彼にこの数週間の出来事を話して、さっき受け取った抗鬱剤を冗談っぽく見せた瞬間、彼は急に歩みを止めた。無表情のまま数秒こちらを見つめ、突然その薬を奪い取って遠くへ投げ捨てた。そして真剣な目で言った。

「そんなもん捨てろよ、人生終わるぞ」

そういってカバンからブランツで巻いたジョイントを取り出し、「とりあえず一服すれば鬱なんて消えるよ」と言って火をつけた。

抗鬱剤がダメで、大麻が良い理由

ジョイントを吸いながら、彼は真剣な目をして話し始めた。「俺の家族は鬱持ちばっかで、ほとんどが抗鬱剤を飲んでる。飲み忘れた日なんて、誰かが暴れたり落ち込んだりして家の中がめちゃくちゃになる。でも一番辛いのは本人なんだよ。1日でも飲み忘れたら地獄。そんな人生、楽しいと思うか? 鬱の症状なんて大麻吸えばだいたい落ち着くよ。ほら、吸ってみ?」手渡されたジョイントを深く吸い込んだ瞬間、体の緊張がふっと抜け、ぐちゃぐちゃだった頭の中に少しだけ整列が戻ってくる感覚があった。後で知ったが、それは数日前にカリフォルニアからプッシャーが陸路で運んで、今日届いたばかりの最高品質の大麻だった。

彼の家につく頃には、鬱なんて忘れているかのように笑いながら大麻の効果について語り合っていた。そして気づいたのは、数週間ぶりの「空腹」の感覚だった。

大麻が鬱の症状を改善させた

一服した後、完全にマンチ状態だった。 離婚後まったく食べられず、痩せ続けて、62kgあった体重は50kgまで落ちていた。それが、彼が頼んでくれたニューヨークピザを1枚ペロッと食べてしまった。あの薄い生地のピザの味は、今でも忘れられない。

彼とはスニーカーのバイヤー時代からの仲で、彼が働く「kith」に買い付けに行くたび、裏通りで一緒にジョイントを吸っていた。ニューヨークのカルチャーも、大麻との向き合い方も、ほとんど彼から学んだ。彼と大麻を吸った夜は、いつも人生の本質を考えさせられる深い話ばかりだった。

時間を忘れて話してると急に眠気が襲ってきた。ここ最近は気絶するように寝落ちするばかりで「眠れた」という感覚がなかった。でもその日は、友達と笑って、飯を食って、満腹で、眠くなる感覚が全部あった。

大麻と鬱と共に生きる人生

「大麻を吸うだけ」で短時間で気持ちが整い、前向きになる。それがなぜなのか説明する言葉は当時は持っていなかった。でも、体験した自分にはわかった。間違いなく大麻には鬱を和らげる力があったし、人生を考える良いきっかけになるツールだった。そんなことを考えながら窓の外を見ると、行きの電車と同じ景色のはずなのに、いつも通りのエネルギッシュなマンハッタンの街並みに見えた。

「そうだ。俺はニューヨークで生きている。こんなところで終わってる場合じゃない。」

誰かにそう言われた気がした。この日を境に、人生を立て直すために「毎日大麻を吸う生活」が始まった。そう、大麻のそばで、僕は変わり続ける。そんな人生が僕の人生なんだと思いながら今日も美味しい大麻を一服してます。

「大麻のそばで、僕は変わる」とは?

出会って1週間のニューヨーカーと結婚をしてニューヨークへ移住し、突然の離婚からホームレスになってしまったり、出会って1週間の元GO GO嬢と結婚してタイに移住して、有機大麻農家を始めたりと色々波乱万丈な人生を送っており、その変化の中には大麻がそばにありました。

僕にとって大麻はメンタルと整える為のツールから、”自分の本音”と向き合うツールになりました。 そんな男の波乱万丈な人生を覗きたい方はまずは 「 “大麻のそばで、僕は変わる”を読む前に」を読んでください。

※この記事は2025/12/08に公開した情報になります。
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