インディカとサティバは存在しない?最新研究が示す“大麻の本当の分類”とは

インディカとサティバは存在しない?最新研究が示す“大麻の本当の分類”とは

公開日:2025年11月12日(水) / 最終更新日:2025年11月16日(日)

「サティバは頭が冴える」「インディカは眠くなる」みたいな話は大麻を語るうえで、誰もが一度は耳にしたことのあると思いますが、これは多くの人が“気分の違い”を説明するために使っています。ですが、実はこの分類、科学的にはほとんど意味をなさないことがわかっています。

現在市場に出回る大麻のほとんどは、インディカとサティバの両方を掛け合わせたハイブリッド品種であり、もはや純粋な「インディカ」「サティバ」は存在しないというのが最新の研究結果です。

それでも、いまだにディスペンサリーやパッケージには「Sativa」「Indica」とラベルが貼られています。ではなぜ、この分類はこれほど長く生き残っているのでしょうか?その答えは大麻が薬用植物として研究され始めた18世紀の“見た目による分類”にあります。

もともと「サティバ」「インディカ」という呼び名は、効果の違いではなく植物の形や生育環境の違いを区別するための学術的な用語にすぎませんでした。
ここでは、この2つの言葉がどのように生まれ、どのように誤って“効き方の指標”として広まっていったのか起源をたどります。

1:「インディカ」「サティバ」の分類はどこから来た?

現在では「リラックス=インディカ」「ハイになる=サティバ」として一般的に使われていますが、18世紀、スウェーデンの植物学者カール・リンネが「サティバ(Cannabis sativa)」という名前で産業用ヘンプを分類し、その数十年後、フランスの博物学者ジャン=バティスト・ラマルクがインド原産のより背が低く、葉が濃く密集した品種を「インディカ(Cannabis indica)」と名付けたのが起源です。

当時の目的は「嗜好品と繊維作物を区別するため」であり、精神作用や香り、効果の違いとは関係がありませんでした。しかし、時代が進むにつれて医療・嗜好目的での使用が広がり、「形が違う=効き方も違う」と誤って認識されるようになります。つまり、“インディカ=眠い”“サティバ=元気”という概念は、科学ではなく文化とマーケティングから生まれた神話なのです。

最新研究が明かした「インディカとサティバのDNAは区別できない」

近年の遺伝子研究によって、「インディカ」と「サティバ」の明確な違いは遺伝的には存在しないことが証明されています。2015年以降、カナダやアメリカの研究チームが数百種類の大麻サンプルを解析した結果、どの品種にもインディカとサティバの両方の遺伝子的特徴が混在していることが明らかになりました。

たとえば、見た目や販売ラベル上で「サティバ」とされる品種でも、DNAの半分以上は「インディカ系統」の特徴を持っているケースがほとんど。つまり、現在の市場に流通している大麻はもはや“純粋な系統”ではなく、すべてが混ざり合ったハイブリッドなのです。

それでもディスペンサリーなどで「Sativa」「Indica」という表記が残るのは、消費者にとって分かりやすい“感覚的な分類”としての名残にすぎません。科学的な根拠はもはや存在せず、「効き方」を知るための指標としては不正確であることが分かっています。

育種と交配が進んだ結果、分類は“見た目と名前だけ”に

1970年代以降、アメリカやオランダの育種家たちは「インディカ×サティバ」の交配を繰り返し、より高いTHC含有率や香りの個性を追求してきました。その結果、遺伝的にはほぼすべての大麻が“ハイブリッド”化。現在では「インディカ優勢(Indica-dominant)」や「サティバ優勢(Sativa-dominant)」という曖昧な表現が使われていますが、これは見た目と体感の傾向を説明するためのマーケティング的ラベルにすぎません。

実際の効果は遺伝子よりも栽培環境・カンナビノイド構成・テルペン比率・個人の体質などによって変化します。
つまり、「インディカかサティバか」という議論はすでに過去のもの。これからの時代は、「どんな成分が、どんな気分を生むか」を科学的に理解することが求められています。

2:今の時代に正しい大麻の選び方とは?

インディカとサティバの分類が曖昧になった今、大麻を選ぶうえで本当に重要なのは“見た目や名前”ではなく“中身(成分)”を見ることです。

近年の研究では、体感や効き方を左右するのはTHCやCBDなどの「カンナビノイド」だけでなく、香りや気分に影響を与える「テルペン」と呼ばれる芳香成分の組み合わせであることがわかっています。 つまり、「サティバだからアッパー」「インディカだから眠くなる」という単純な図式はもう通用しません。これからの時代は成分分析から自分に合うプロファイルを見つけることが、より安全で賢い大麻の選び方です。

分類よりも「成分表(カンナビノイド+テルペン)」を見る

これからの大麻選びで最も重要なのは、「インディカ」「サティバ」といった表面的な分類ではなく、パッケージに記載された“成分表”を確認することです。特に注目すべきは、THCやCBDなどの「カンナビノイド」と、香りや気分を左右する「テルペン」の2つの指標です。

THCが多いほど強い多幸感や高揚感をもたらし、CBDが多いほど落ち着いたリラックス作用を感じやすくなります。また、リモネン(柑橘系)には前向きな気分を促す作用、ミルセン(ハーブ系)には鎮静や眠気を誘う作用、ピネン(森林の香り)には集中力を高める効果があるとされています。つまり、「香り=テルペン」が気分の方向性を決め、「カンナビノイド比率」が体感の強度を決めるということ。見た目や名前で判断するよりも、ラボ分析データに基づいた成分表を見るほうが、自分に合った体験を選びやすいのです。

目的別で選ぶ:集中・睡眠・創造性・ストレスケア

大麻の正しい選び方は、「どんな時間を過ごしたいか」から逆算することです。たとえば、集中したいときはCBDやピネン・リモネンを多く含むプロファイルを選ぶと、頭が冴えて思考がクリアになります。睡眠やリラックスを求めるときは、ミルセンやリナロールといった鎮静作用の強いテルペンを含むストレインが最適。創造性やインスピレーションを刺激したいときは、リモネンやカリオフィレンなどの香り成分が効果的で、気分を高め、柔軟な発想を促します。

また、ストレスや不安を和らげたいときは、CBDが多いタイプやTHCとCBDがバランスよく含まれた製品を選ぶことで、心を落ち着けながら穏やかなハイを感じられます。

“名前”ではなく“化学的プロファイル”が新しい基準

「Blue Dream」「OG Kush」「Gelato」など、世界中で知られるストレイン名。けれど実際のところ、これらの名前には科学的な意味はほとんどありません。同じ名前でも、栽培した農家・地域・栄養条件・収穫時期によって成分構成はまったく異なり、THCの濃度もテルペンの香りもバラバラです。つまり、「名前=効果」ではないということ。

そのため、近年の信頼できるディスペンサリーでは、ラベル名よりも「THC 18%/CBD 2%/主要テルペン:リモネン・ミルセン」といった“化学的プロファイル”をもとにおすすめを行うのが主流になっています。これからの大麻選びは「何を吸うか」ではなく「何を感じたいか」。自分の体質・目的・香りの好みに合わせてデータから選ぶことが、ポスト・インディカ/サティバ時代のスタンダードなのです。

3:なぜハイブリッドは「サティバ→インディカ」のように効き方が変わるのか?

同じハイブリッド品種でも吸い始めは頭がスッキリして会話が弾み、時間が経つと体が重くなって眠気を感じる。そんな体験をしたことはありませんか?

実はこの現象には明確な科学的理由があり、THC・CBD・テルペンなど複数の成分が、異なるスピードで体内に吸収・代謝されることで起こるからです。ここでは、そのメカニズムを3つの視点から解説します。

① 成分ごとに「効き始める時間」と「ピークのタイミング」が違う

ハイブリッドは、サティバ由来とインディカ由来の両方の成分を持つため、 それぞれのカンナビノイドやテルペンが異なるタイミングで脳と体に作用します。

たとえば、リモネン(柑橘系)などの“サティバ的テルペン”は吸収が早く、摂取直後に明るく前向きな気分をもたらす一方、ミルセンやリナロール(ハーブ・ラベンダー系)などの“インディカ的テルペン”はゆっくり血中濃度が上昇し、20〜30分後に深いリラックス効果を発揮します。

つまり、時間の経過とともに主導する成分が入れ替わり、体感の質が変化するのです。

② THCとCBDの代謝スピードの違いが“時間差ハイ”を生む

THCは摂取後すぐに脳のCB1受容体に作用して多幸感を生み出しますが、 CBDはその後ゆっくりと体内に働き、THCの刺激を穏やかに中和する作用を持っています。

そのため、摂取直後はTHCによるアッパーな気分を感じ、時間が経つにつれてCBDやインディカ系テルペンの影響が強まり、リラックス・鎮静・眠気といったダウナーな感覚へと変化していくのです。この「最初はサティバ、後半はインディカ」に感じる流れは、体内の化学的プロセスによる自然な変化です。

③ テルペンの揮発温度の違いで“吸う順番”が変わる

テルペンにはそれぞれ異なる沸点(揮発温度)があります。 そのため、同じジョイントを吸っていても、吸い始め(低温)ではリモネンやピネンなど“軽い香り”のテルペンが先に蒸発し、サティバ的な効果が出やすく、終盤(高温)になるとミルセンやカリオフィレンなど“重い香り”のテルペンが燃焼し、インディカ的なリラックス効果が現れる。

このように、吸う温度・時間・順番によって香り成分の比率が変化し、結果的に効き方もシフトしていくのです。

4:インディカもサティバも「今は混ざり合った一つの植物」

かつて「インディカ=眠くなる」「サティバ=ハイになる」と言われていた時代は、 すでに過去のものになりつつあります。 最新の研究によれば、現在市場に流通している大麻の多くは、長年の交配と育種を経て両方の特徴を併せ持つ“ハイブリッド”であり、DNAレベルで明確な境界は存在しません。

つまり、いま私たちが体験している「サティバ的なハイ」や「インディカ的なチル」は、品種の名前ではなく、その個体に含まれるTHC・CBD・テルペンの組み合わせとバランスによって生まれるもの。リモネンやピネンなどの明るい香り成分が多ければ気分は上向きに、ミルセンやリナロールのような重めの香りが多ければリラックス方向に作用します。

つまり、現代の大麻選びにおいては、「インディカかサティバか」ではなく「自分がどんな気分を求めるか」が基準です。

香り・成分・使用シーンをデータで理解し、体験として選ぶ。それこそが、“ラベルの時代”から“科学の時代”へと移り変わった今、本当に自分に合った大麻との付き合い方なのです。

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Kei

大麻盆栽家

タイに移住後にCookiesやGreenHouseやRoyke Queens Seedsなどの有名ディスペンサリーやHighLindやPhuket Cannabis Cupなどの大麻盆栽を展示を経験後に2025年に大麻盆栽ギャラリーをバンコクにオープン予定。大麻盆栽以外にもハンドメイドの喫煙器具なども作っています。詳細はコチラ




※この記事は2025/11/12に公開した情報になります。
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